社内研修の出欠、健康診断の日程希望、防災用品の希望調査、忘年会の出欠。
年に何度も来る「集めて数える」作業は、設問の作り方でほとんど決まります。集計に時間がかかっているなら、原因はたいてい集計側ではなく設問側です。
集計が終わらない設問の作り方
まず、時間を食う典型です。
- 自由記入が多い。「ご希望の日程をご記入ください」→「11/5の午後」「11月5日15時〜」「来週水曜」が並ぶ
- 選択肢に「その他」があり、そこに本命が集まる
- 1問に2つのことを聞いている。「参加しますか(参加する場合は希望日も)」
- 氏名と所属を手入力させている。表記ゆれが起き、名寄せが要る
これを集めると、回答をExcelに貼ってから、人が読んで整えることになります。それが集計時間の正体です。
集計しなくていい設問の作り方
やることは3つです。
1. 答えを選ばせる
日程も、部署も、区分も、選択肢にします。自由記入は「備考」だけにして、集計には使わない前提にします。
「選択肢に入らない答えがあったら」と心配になりますが、その他が3割を超えたら選択肢の設計が現実と合っていないだけです。その場合は選択肢を直します。
2. 1問1事にする
「参加しますか(希望日も)」を分けます。
- Q1 参加しますか(する/しない)
- Q2 希望日(Q1で「する」を選んだときだけ表示)
答えによって次の設問を変えるのは、紙にはできて画面にできないことではなく、画面のほうが得意なことです。紙のレイアウトをそのまま写さないほうがいい理由のひとつです(紙の申請書をやめるとき)。
3. 分かる情報は聞かない
社内向けなら、氏名・所属・メールアドレスはログイン情報から取れます。Microsoft Forms なら、社内限定の設定にすれば回答者の情報が自動で記録されます。
聞かないだけで、表記ゆれの名寄せ作業がまるごと消えます。入力欄が3割減るのは、たいていここです。
満足度調査など、匿名でないと本音が出ないものもあります。その場合は自動記録を切ります。ただし匿名にすると、未回答者への催促ができなくなります。「匿名だが誰が出したかは分かる(内容と紐づけない)」という運用にはできないので、どちらを優先するかを先に決めてください。
集めたあとを自動にする
設問が整っていれば、あとは素直に自動化できます。追加費用なしの範囲で組めます。
- 回答が来たら、自動で一覧に追加(Formsの回答はExcelに溜まります)
- 未回答者を拾って、本人にだけ催促(日報が集まらない と同じで、全員一斉にしないこと)
- 締切が来たら、集計結果を担当者にメールで送る
- 申込みの受付なら、上限に達したら締め切る(これは要件次第で少し作り込みが要ります)
このうち、いちばん効くのは未回答者への催促です。回収率を上げる作業がまるごと消えます。手でやると、名簿と回答を突き合わせる時間が毎回かかります。
毎年やるものは、テンプレートにする
年に1回のものほど、毎回ゼロから作り直されています。
- フォームは複製して日付だけ変える(Forms は複製できます)
- 選択肢の中身(部署一覧など)は、1か所にまとめて持つ
- 前年の回答を残しておいて、前年比が見られるようにする
「去年どうだったか」が見られると、設問を改善できます。改善されると、翌年はさらに楽になります。
紙で集めているものが混ざる場合
現場に端末がない、高齢の方が多い、といった事情で紙が残ることはあります。
そのときは、紙を無くそうとしないでください。
- 紙で出てきたものは、担当者が代理で入力する
- 代理入力できる経路を最初から用意しておく
- 集計は、紙も電子も同じ表に入るので変わらない
代理入力が面倒になった部署から、自然に電子に移ります。強制すると全体が止まります。
まとめ
- 集計に時間がかかる原因は、集計ではなく設問
- 答えを選ばせる。自由記入は備考だけ。「その他」が3割超えたら選択肢を直す
- 1問1事。答えによって次の設問を出し分ける
- 分かる情報は聞かない。氏名・所属はログイン情報から取る
- 自動化でいちばん効くのは未回答者への催促。全員一斉にしない
- 毎年のものは複製して使い回す。前年の回答を残す
- 紙が混ざるなら、代理入力の経路を用意する。無くそうとしない
「うちのこのアンケート、どう作り直すか」を一緒に見ることもできます。今の設問がそのまま見られると、話が早いです。
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