- 現場の写真を、個人のLINEやメールで送ってもらっている
- 受け取った写真を、事務所で報告書に1枚ずつ貼っている
- どの現場のどの日の写真か、あとから分からなくなる
- 退職した人のスマホに、必要な写真が残っていた
写真そのものが問題なのではなく、撮ったあとの行き先が決まっていないのが原因です。行き先を先に決めると、貼り直す作業がまるごと消えます。
何がいちばん時間を食っているか
たいていこの順です。
- 送られた写真を、どの案件のものか特定する(いちばん重い)
- 報告書に貼る、サイズを整える
- 撮り忘れを見つけて、撮り直しを頼む
1番が重いのは、写真に情報が付いていないからです。「現場の写真です」とだけ送られてくると、受け取った側が推測することになります。
撮る時点で、案件と結びつける
やることは1つです。写真を送るのではなく、案件を選んでから撮る。
いちばん簡単な形(今週できる)
Microsoft Forms で足ります。
- フォームを作る
- 質問1:
案件を選んでください(選択肢、またはコード入力) - 質問2:
作業種別(選択肢) - 質問3:
写真をアップロード(ファイルアップロード。複数可) - 質問4:
メモ(任意)
現場の人は、スマホでリンクを開いて、選んで、撮って、送信するだけです。回答は自動で OneDrive / SharePoint にたまり、Excelの一覧にファイル名が入ります。
これだけで、「どの案件か特定する」作業がゼロになります。
毎回リンクを探すのは手間なので、QRコードにして作業車や道具箱に貼ってください。あるいはスマホのホーム画面にショートカットを置いてもらう。ここを面倒にすると、結局LINEに戻ります(現場にスマホで入力してもらうとき、だいたいここで失敗する)。
もう一段やるなら(Power Apps)
件数が多い、オフラインで使いたい、撮り忘れを防ぎたい場合は Power Apps にします。できるようになるのは次です。
- 撮る項目をチェックリストで出す(着工前/施工中/完了、の3枚が必須)
- 全部撮るまで送信できないようにする
- 電波が無い場所で撮って、戻ってから送信する
- 位置情報と撮影時刻を自動で付ける
撮り忘れが問題になっているなら、これは効きます。戻ってから「あの写真が無い」と分かると、もう一度行くことになります。
ただし、まずは Forms で回してみてください。現場が写真を送る習慣を作るほうが先です。
ファイル名と置き場所を決める
自動で付く名前(IMG_2841.jpg)のままだと、あとで探せません。
案件番号_日付_区分_連番.jpg
A2026-0142_20260829_完了_01.jpg
Forms や Power Apps から保存するときに、この名前を自動で付けるようにします。手で付けさせないでください。続きません。
置き場所は、案件ごとのフォルダにします。
案件/
A2026-0142_サクラ様邸/
写真/
書類/
日付ごとや、撮った人ごとに分けないでください。探すときの単位は、ほぼ案件です。
報告書に貼る作業をなくす
写真が案件ごとに整理されていれば、次の段階に進めます。
- Word の差し込みで、写真付きの報告書を自動生成する
- Power Automate で、フォームの回答から報告書のファイルを作る
- あるいは、報告書を作るのをやめて、一覧のリンクを渡す
3番目が可能なら、いちばん手間が減ります。「報告書という体裁が必要なのか」を一度確認してみてください。社内向けなら、一覧で足りることがあります。社外提出用は体裁が要るので、そちらだけ自動生成にします。
「念のため全部撮っておく」と、1案件で100枚を超えます。全部を保存すると容量も探す手間も増えます。報告書に使うのは何枚かを決めて、必要な区分(着工前・施工中・完了など)を先に定義してください。撮る側も楽になります。
個人のスマホの写真をどうするか
これは決めておく必要があります。
- 業務で撮った写真は、会社のものです。個人の端末に残し続けない
- 送信したら端末から消す、というルールにする(またはアプリ側で自動削除)
- 退職時に、端末の中を確認する手順を決めておく
言いにくい話ですが、決めておかないと、退職者のスマホの中にしか無い写真という事故が起きます。1行のルールで防げます。
会社が業務用スマホを貸与しているなら、話はもっと簡単です。私物を使ってもらうなら、上のルールを最初に説明してください。あとから言うと角が立ちます。
容量に注意
写真は重いです。1枚3〜5MB、年間で数万枚になると、数百GBになります。
- 保存時にサイズを落とす(長辺1600ピクセル程度で、報告書には十分)
- 年度ごとに、古い年度は保管用の置き場へ移す
- SharePointの容量制限を確認しておく
最初に決めておかないと、2年目に容量の話で慌てます。
まとめ
- 問題は写真ではなく、撮ったあとの行き先が決まっていないこと
- いちばん重いのはどの案件か特定する作業
- Forms で、案件を選んでから撮ってもらう。これだけで特定作業が消える
- リンクはQRコードにして貼る
- 撮り忘れが問題なら Power Apps でチェックリスト化。ただしForms が先
- ファイル名は自動で付ける。手で付けさせない
- 置き場所は案件ごと。日付や人で分けない
- 報告書は自動生成、あるいは社内向けなら一覧で足りないか確認する
- 個人の端末に残さないルールを先に決める
- 保存時にサイズを落とす。容量は2年目に効いてくる
まずフォームを1つ作って、1つの現場で試してみてください。作るのに30分もかかりません。
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