- 元データに行を足したのに、ピボットの数字が増えない
- 合計が、電卓で出した数字と合わない
- 同じ取引先が2行に分かれて集計されている
- 数値のはずの列が、合計されずに個数で数えられる
ピボットテーブルが合わない原因は、経験上ほぼ4つです。上から順に確認すると、たいてい15分以内に見つかります。
1. 元データの範囲が伸びていない
いちばん多い原因です。
ピボットは作ったときの範囲を覚えています。あとから行を足しても、範囲の外なので集計されません。
確認
ピボットを選んで、ピボットテーブル分析 → データソースの変更 を見ます。$A$1:$H$500 のように固定の範囲になっていたら、これが原因です。
直し方
元データをテーブルにしてください。
- 元データのどこかを選ぶ
Ctrl + T(挿入→テーブル)- テーブル名を付ける(
売上データなど) - ピボットのデータソースを、そのテーブル名にする
テーブルは行を足すと自動で伸びるので、以後この問題は起きません。
「毎月データソースの変更をしている」という運用をよく見かけます。1回テーブルにすれば、その作業自体が消えます。5分で終わります。
2. 更新していない
ピボットは自動では更新されません。元データを直しても、更新ボタンを押すまで古い数字のままです。
- ピボットを選んで
Alt + F5(そのピボットだけ更新) Ctrl + Alt + F5(ブック内の全部を更新)
毎回押すのを忘れるなら、ファイルを開いたときに自動更新する設定にできます。
ピボットテーブル分析 → オプション → データ タブ → 「ファイルを開くときにデータを更新する」にチェック。
共有しているブックなら、これは入れておいたほうがいいです。「更新を押していない古い数字」で報告してしまう事故が防げます。
3. 表記ゆれで、同じものが別扱いになっている
「株式会社サクラ」と「(株)サクラ」と「サクラ 」(末尾に空白)は、Excelにとって全部違うものです。
見つけ方
ピボットの行に問題の項目を置いて、一覧を上から眺めてください。似た名前が並ぶので、目で見つかります。件数が多いときは、行ラベルの数と、元データの取引先マスタの件数を比べます。
よくあるゆれ
| 種類 | 例 |
|---|---|
| 前後の空白 | サクラ商事 |
| 全角と半角 | ABC商会 と ABC商会 |
| 法人格の表記 | 株式会社 (株) ㈱ |
| 旧社名が混在 | 社名変更前後のデータ |
直し方
元データ側で直します。ピボットで直そうとしないでください。
=TRIM(A2) 前後の空白を取る
=ASC(A2) 全角の英数字を半角に
=SUBSTITUTE(A2,"株式会社","") 法人格を落とす
ただし、本当の対処は「入力のときに選ばせること」です。手入力させている限り、ゆれは毎月増えます。入力を Excel のドロップダウン(データの入力規則)にするか、SharePointリストの選択肢にしてください(社員名簿や取引先一覧が部署ごとにある)。
4. 数値が文字列になっている
合計したいのに、「個数」で数えられている場合はこれです。
見分け方
- セルの中で数字が左寄せになっている(数値なら右寄せ)
- セルの左上に緑の三角が付いている
- ピボットの値の集計方法が、勝手に「個数」になる
CSVから取り込んだデータでよく起きます(CSVを開くと文字化けする・前ゼロが消える)。
直し方
- 列を選んで
データ→区切り位置→ そのまま完了(これで数値に変わることが多い) - あるいは、空きセルに
1を入れてコピーし、対象範囲に形式を選択して貼り付け → 乗算
そのうえで、ピボットの値フィールドを右クリックして、集計方法を「合計」に変えてください。
金額の列に空白が混ざっていると、平均を出したときにずれます。「データが無い」と「ゼロだった」は別なので、意味が違うなら埋めないでください。逆に、ゼロのつもりで空白にしているなら 0 を入れてください。
それでも合わないとき
上の4つで見つからない場合は、ここを見ます。
- フィルターが残っている(ピボット側、または元データのオートフィルター)
- 日付の期間指定が意図と違う(前月分が入っている、当月が入っていない)
- 重複行がある(同じ伝票が2回取り込まれている。
重複の削除で件数を確認) - 小計と総計を足してしまっている(表を目視で足すときに起きます)
重複はよくあります。取り込み前の件数と、取り込み後の件数が一致しているかを毎回見る習慣にしてください。
毎月同じことをしているなら
ここまでの確認を毎月やっているなら、それは元データの作りに問題があります。
チェックする場所はこの3つです。
- 1行1件になっているか。1つのセルに複数の値が入っていませんか
- 見出しが1行だけか。結合セルや2段の見出しは、ピボットに向きません
- 集計行が混ざっていないか。元データに小計行があると、二重に数えます
元データは「人が読む表」ではなく「機械が読む表」にしてください。見やすさは、ピボットの側で作ります。この分け方ができていないシートは、毎月必ず何かが合いません。
まとめ
- 原因はほぼ4つ。上から順に見れば15分で見つかる
- 範囲が伸びていない → 元データを
Ctrl + Tでテーブルにする - 更新していない →
Alt + F5。開いたときの自動更新を入れる - 表記ゆれ →
TRIMASCで直し、入力を選択式にするのが本対処 - 数値が文字列 →
区切り位置で直し、集計方法を「合計」に戻す - それでも合わないときは、フィルター・期間・重複・小計の二重計上
- 毎月起きるなら元データの作り。1行1件・見出し1行・集計行を混ぜない
まず元データがテーブルになっているかを見てください。ここだけで、半分は解決します。
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