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Power Automate が動かないときの、切り分けの順番

「昨日まで動いていたのに」の原因はだいたい決まっています。まずトリガーが起きているかを見る、次に接続を疑う。上から順に潰していけば、たいてい30分で当たりが付きます。

読了 約5分 Power Automateトラブル対応業務改善

「昨日まで動いていたフローが、今朝から動いていません」

原因はいくつかありますが、探す順番を決めておくと早いです。当てずっぽうで直しにいくと時間が溶けます。

上から順に見ていきます。

1. そもそもフローが「オン」か

まずここです。拍子抜けしますが、実際に多い。

  • 誰かが編集中に止めた
  • 保存に失敗して止まった状態になっていた
  • 長期間トリガーが起きないと、自動でオフになることがある(オフにする前に Microsoft からメールが届きます。迷惑メールに入っていることがあるので、そこも見てください)

一覧画面で状態を確認して、オフなら戻す。それで動くならここで終わりです。

2. トリガーが起きているか、アクションが失敗しているか

次に、これを切り分けます。この2つはまったく別の問題で、対処も違います。

実行履歴を開いて、

  • 履歴に何も出ていない → トリガーが起きていない(3へ)
  • 履歴に赤いエラーが出ている → アクションが失敗している(4へ)

ここを混同すると、正常なアクションをいじり続けることになります。

実行履歴は永久には残りません

既定では一定期間(28日程度)で消えます。「先月おかしかった件を調べたい」と思っても、履歴が残っていないことがあります。長く残したいなら、成功/失敗の記録を自分でどこかに書き出しておく必要があります。1日1行でも十分です(RPAを入れて止まる会社の共通点)。

3. トリガーが起きていない場合

よくある原因を、多い順に。

トリガー条件が合っていない「特定のフォルダにファイルが置かれたら」なのに、別のフォルダに置かれている。「件名に【依頼】が含まれたら」なのに、全角と半角が違う。条件を一度外して、無条件で動くか試すのが早い切り分けです。

対象が変わっているSharePointのリスト名が変わった、フォルダが移動した、Formsが作り直された。トリガーは元の場所を見続けているので、静かに何も起きなくなります。

まだ動いていないだけトリガーの種類によっては、変化を定期的に見にいく方式のものがあります。この場合、置いた直後には動きません。数分待つと動くなら、これです。

接続が切れているこれは4とも共通で、次に書きます。

4. 接続(コネクション)を疑う

「昨日まで動いていたのに今日から動かない」の、いちばん多い原因がこれです。

フローは、あなたのアカウントの権限で各サービスにつないでいます。その接続が切れると止まります。切れる理由は、

  • パスワードを変更した
  • 多要素認証の再認証が必要になった
  • 作った人が退職・異動して、アカウントが無効になった
  • 権限が変わって、対象を触れなくなった

接続の一覧を見ると、切れているものに印が付いています。再認証すれば直ります。

3つめが厄介で、これは再認証できません。作り直すか、別のアカウントの接続に差し替える必要があります。だからこそ、誰の接続で動いているかを台帳に書いておく必要があります。

5. エラーメッセージを読む

ここまでで直らなければ、失敗したステップを開いてエラーを読みます。日本語で出ないことも多いですが、パターンは限られています。

よくあるエラーの中身だいたいの原因
403 / Forbidden権限がない。対象のリストやフォルダを触れるか確認
404 / Not Found対象が無い。リスト名・フォルダ・ファイル名が変わっていないか
400 / Bad Request渡している値の形が違う。日付や数値に空欄が入っていることが多い
429 / Too Many Requests短時間に呼びすぎ。ループの中で毎回呼んでいないか
The expression is invalid式の書き間違い。括弧の対応を見る
unauthorized接続切れ(4へ戻る)

エラー文はそのまま検索してください。同じところで詰まった人の記録が、たいてい見つかります。生成AIに聞くときも、エラー文をそのまま貼るのがいちばん速い聞き方です。

6. 「空欄」を疑う

エラーの中でも特に多いのが、想定していない空欄です。

  • 任意項目が空のまま送信された
  • 選択肢で「その他」が選ばれて、自由記入が空だった
  • 前の月にデータが1件も無かった

人が手で処理していたときは、空欄を見たら飛ばしていました。その判断が、自動化すると無くなります。

対処は、空欄を許す作りにすること。

  • 使う前に「空かどうか」を判定する分岐を1つ入れる
  • 空なら既定値を入れる、あるいは処理をスキップする
  • 空なのに必須なら、エラーにして通知する(黙って0件で終わらせない)

7. 直したあとにやること

原因が分かって直したら、同じことが起きたときに気づける形にしておきます。

  • 失敗したときに、業務の担当者本人へ通知が飛ぶか(「管理者」宛だと誰も見ません)
  • 手作業に戻す手順が1ページあるか
  • 台帳の「最終確認日」を更新したか

3つめは地味ですが、次の担当者が助かります。台帳のひな形は資料室に置いてあります。

まとめ

切り分けの順番。

  1. フローがオンか
  2. トリガーが起きていないのか、アクションが失敗しているのか(履歴を見る)
  3. トリガーが起きていない → 条件/対象が変わっていないか/定期確認方式ではないか
  4. 接続が切れていないか(「昨日まで動いていた」の最有力)
  5. エラー文を読む。そのまま検索するのがいちばん速い
  6. 想定外の空欄を疑う
  7. 直したら、次に気づける形にしておく

だいたい30分で当たりが付きます。付かないときは、たいてい2の切り分けを飛ばしています。

自分で追いきれないときは、エラーの画面をそのまま見せてもらえれば一緒に見られます。

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