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入社時のPCとアカウント準備を、毎回ゼロからやらない

入社のたびに半日かける、しかも毎回どこか抜ける。人事から情報が来る経路と、チェックリストと、初日に本人が困らない案内。この3つで安定します。

読了 約4分 ひとり情シスアカウント管理業務改善

入社の準備は、退職の処理と鏡合わせの作業です。そして同じ理由で毎回バタバタします。

  • 前日に聞かされる(人事は決まった時点で知っていた)
  • 毎回どこか抜ける(メーリングリストへの追加、共有フォルダの権限)
  • 初日に本人が「パスワードが分からない」で止まる
  • 何をどこまで渡したか、記録が残っていない

原因は担当者の段取りではなく、情報が届く経路と、手順が決まっていないことです。3つ揃えれば安定します。

1. 人事から情報が来る経路(退職と同じ表を使う)

退職者のアカウントが残っている、を仕組みで止める に書いた表を、そのまま入社にも使います。

人事(または総務)が1つの表に入れるのは、この4つ。

  • 氏名
  • 所属
  • 区分(入社/異動/退職)
  • 発生日

そして通知を自動にします。

  • 入社日の10営業日前に情シスへ通知(端末の手配が要るため、退職より早く知る必要がある)
  • 入社日の前日に、準備完了かの確認
  • 完了したら、表の状態を「完了」にする

入社は退職より早く知る必要があります。端末の在庫が無ければ発注から始まるので、前日に聞いても間に合いません。

2. チェックリストを1枚

その場で考えると必ず抜けます。1枚にして、毎回コピーして使います。

分類項目
端末PC本体、電源、周辺機器、資産番号の登録
端末OS更新、ウイルス対策、暗号化の確認
アカウントアカウント作成、初期パスワード、多要素認証の登録案内
アカウントライセンス割り当て(費用が発生するので、割り当て漏れと二重割り当ての両方に注意
権限所属のチーム/サイトへの追加
権限共有フォルダ・リストの権限
権限メーリングリスト、共有メールボックス
業務システム使うシステムごとのアカウント(一覧を持っておく
連絡内線、座席、名簿への追加
説明初日に渡す案内(下記)

「業務システムごとのアカウント」の一覧が、いちばん抜けやすいところです。情シス管轄外のSaaSが各部署で使われていることが多いので、部署ごとに「うちで使っているシステム」の一覧を持っておくと、毎回聞かずに済みます。

部署ごとの「必要なもの一式」を作っておく

毎回ゼロから考えるのをやめるには、部署ごとのひな形を作るのが早いです。「営業部の新人に必要なもの一式」「製造部の新人に必要なもの一式」。3〜4種類作れば、ほとんどの入社に対応できます。

3. 初日に本人へ渡す案内(1枚)

ここを用意しておくと、初日の問い合わせが激減します。

書くのは、この5つだけ。

  1. 自分のアカウントとメールアドレス
  2. 最初のログインのしかた(初期パスワードの変更、多要素認証の登録)
  3. 困ったときの連絡先(誰に、どうやって)
  4. やってはいけないこと(個人アカウントでの業務利用、私物端末での取り扱い、生成AIの扱い)
  5. 社内の情報がどこにあるか(規程、様式、手順書の場所)

分厚いマニュアルは読まれません。A4一枚。それ以上は初日に読めません。

4番目の生成AIの扱いは、いま入れておくと後が楽です。ひな形は資料室に置いてあります(生成AIの社内ルールを、A4一枚で作る)。

4. できれば:手順を他の人に渡せる形にする

情シスが1人なら、入社準備は他の人に渡せる仕事の筆頭です(ひとり情シスが最初に手放すべき仕事 の「定型作業」に当たります)。

渡すために必要なのは、

  • 上のチェックリスト
  • 各項目の手順が1ページずつ(画面写真は最小限、5ステップ以内)
  • 渡す相手に必要な権限(ここが用意できないと渡せません)

3つめが本丸です。「権限が無いから渡せない」で止まっているなら、渡せる範囲の権限をどう作るかが仕事になります。全権限を渡す必要はなく、「ユーザーの作成とライセンス割り当てだけできる」役割を用意すれば足りることが多いです。

5. 自動化するなら、どこから

全部を自動にする必要はありません。効果が大きい順に。

  • 入社予定の通知(表に入ったら情シスに通知)… いちばん簡単で、いちばん効く
  • チェックリストの自動作成(入社が登録されたら、タスクの一覧を自動で作る)
  • アカウント作成そのものの自動化 … ここは急がなくていい。月に数件なら手作業のほうが安全です

件数が少ないものを自動化しても、あまり得しません。月に1〜2件の入社なら、通知とチェックリストだけ仕組みにして、実作業は手でやるのが現実的です。

まとめ

  • 情報が届く経路を作る。入社は退職より早く(10営業日前に)知る必要がある
  • チェックリストを1枚。部署ごとの「必要なもの一式」を3〜4種類作っておく
  • 業務システムのアカウントがいちばん抜けやすい。部署ごとの一覧を持つ
  • 初日に渡す案内をA4一枚。アカウント/ログイン/連絡先/やってはいけないこと/情報の場所
  • 渡せる形にするには、手順書と権限が要る。権限を作るところが仕事
  • 自動化は通知とチェックリストから。アカウント作成の自動化は急がない

退職の処理と同じ表・同じ考え方で回せるので、片方を作るならもう片方も一緒に作るのが得です。どちらから手をつけるかの相談からでも構いません。

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