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SharePointのサイトを作りすぎて崩壊しないための、最初の設計

チームを作るたびにサイトが増え、2年で誰も全体を把握できなくなる。作る前に決めておく粒度と、増えてしまったあとに手当てする順番を書きます。

読了 約5分 SharePointTeams情報整理

Teams でチームを作ると、裏で SharePoint のサイトが1つ作られます。これは便利な仕組みですが、チームを作った人はサイトが増えたことを知りません。

結果、2年経つとこうなります。

  • サイトが80個ある。半分は3か月以上使われていない
  • 同じ名前のフォルダが、複数のサイトに散らばっている
  • 検索すると、どのサイトの何なのか分からない結果が並ぶ
  • 退職者が所有者になっているサイトがある

これを整理するのは、増えてからだと大仕事です。作る前にルールを決めるほうが100倍安い。

決めるのは、粒度と命名と所有者

1. サイトを作る単位(粒度)

いちばん重要です。基準は1つでいいです。

「1年以上続き、メンバーが決まっているもの」だけサイトを作る。

具体的には、

  • 作る … 部署、恒常的なプロジェクト、委員会、全社共通(規程・様式)
  • 作らない … 単発の案件、3か月で終わる作業、数人の一時的な相談

作らないものは、既存サイトの中にチャネル(フォルダ)を足す。終わったらアーカイブする。

この基準を明文化しておかないと、「新しい仕事が始まった=新しいチームを作る」が既定になります。作るのは一瞬で、消すのは誰もやりません。

2. 名前の付け方

サイト名は、あとから変えるのが面倒です(URLが残るため、表示名だけ変わって実体のURLは古いまま、ということが起きます)。

  • 組織名を入れない。「営業部」は組織変更で古くなります。「受注管理」なら残ります
  • 略語を使わない。3年後に読めません
  • 種類を頭に付ける(部門- PJ- 全社-)と、一覧で並べたときに見やすくなります
部門-受注管理
PJ-新工場立ち上げ
全社-規程と様式

3. 誰が所有者か

所有者を2人以上にする。これだけで、退職・異動のときの詰みがかなり減ります。

作成時に1人しか設定されないことが多いので、作るときのルールとして「所有者は2人」を決めておきます。

そして、サイトを勝手に作れないようにするかは、組織の規模で判断が分かれます。

  • 全員が作れる … 立ち上がりは速いが、2年後に崩壊する
  • 情シスの申請制 … 秩序は保てるが、情シスが詰まる
  • 現実的な折衷案:作るのは自由だが、作ったら台帳に1行書くルールにする

3つめが実務的です。禁止すると影で共有フォルダやチャットに戻るだけなので、見えるようにするほうが効きます。

中の作りは、3つに分ける

サイトの中で何をどこに置くか。これも最初に決めておきます。

置き場所何を置くか
チャネルの投稿流れていい連絡。決定事項は投稿しつつ、下のファイルも直す
ドキュメントライブラリあとから探すもの。手順書、様式、規程、資料
リスト一覧で見たい・絞り込みたいもの。台帳、依頼、進捗

投稿とファイルの使い分けは Teamsに流した情報が消える問題 に書きました。フォルダの切り方とファイル名は 共有フォルダの「どこに置いたか分からない」は、ルール3つで止まる と同じ考え方で構いません。

フォルダを深くしない

SharePointでは、フォルダを深くするより列(メタデータ)で分類してビューで絞るほうが本来は強いです。ただし、共有フォルダから移ってきた直後の人には馴染みません。まずはフォルダで運用して、慣れてから列に移すほうが定着します。最初から理想形を求めると使われません。

すでに増えてしまった場合の手当て

80個ある状態から始めるなら、順番はこうです。

1. 使われていないものを数える最終更新が6か月以上前のサイトを一覧にします。数えるだけで、規模感がつかめます。

2. 消さずに、まずアーカイブ(読み取り専用)にするいきなり消すと必ず事故ります。読み取り専用にして3か月置く。困る人がいれば、その間に声が上がります。

3. 所有者が退職者のものを先に直すこれは緊急度が高い。所有者がいないと、権限変更もアーカイブもできなくなります(退職者のアカウントが残っている、を仕組みで止める)。

4. 外部共有リンクを洗う社外に公開されたままのファイルが無いか。これも優先度は高いほうです。

5. 生き残ったものだけ、命名を揃える最後です。全部を揃えようとしないこと。使われているものだけ揃えれば足ります。

検索が効かない、と言われたら

サイトが多いこと自体より、探せないことが不満の中身であることが多いです。

そのときに効くのは、サイトの統廃合よりも、

  • ファイル名に検索語を入れる(正式名称ではなく、聞かれる言葉)
  • 各サイトのトップに「ここに何があるか」を3行書く
  • よく使うものへのリンクを、1か所に集めたページを作る

最後の「入口ページを1枚作る」が、いちばん費用対効果が高いです。サイトを減らさなくても、入口が1つあれば探せます。

まとめ

  • 作る基準は1つ。「1年以上続き、メンバーが決まっているもの」だけサイトを作る
  • 名前に組織名を入れない。略語を使わない。頭に種類を付ける
  • 所有者は必ず2人以上
  • 作るのを禁止するのではなく、作ったら台帳に1行書くルールにする
  • 中は投稿/ファイル/リストの3つに分ける。最初はフォルダでいい
  • 増えてしまったら、数える → 読み取り専用で3か月 → 退職者所有を直す → 外部共有を洗う → 命名を揃える
  • 不満の中身が「探せない」なら、統廃合より入口ページを1枚作るほうが効く

現状を数えるところからでも構いません。サイト数と、使われていないものの割合が分かれば、手当ての順番はすぐ決まります。

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