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電話の問い合わせが多くて、記録も残らない

電話をやめさせることはできません。ただ「かかってくる理由」は減らせます。記録を最小の手間で残す形と、同じ電話が来なくなる仕組みの作り方。

読了 約4分 問い合わせ業務効率化情報整理
  • 電話が鳴るたびに作業が止まる
  • 同じ質問に何度も答えている
  • 対応した内容がどこにも残らないので、次に別の人が受けたときにまた一から
  • 「前に聞いたときと言われたことが違う」と言われる

電話そのものを禁止することはできません。社外からもかかってきますし、急ぎのときは電話が最速です。

減らせるのは、かかってくる理由のほうです。順番があります。

第1段:まず1か月、何の電話か数える

いきなり仕組みを作らないでください。何が多いのかが分からないまま作ると、必要ないところを作ります。

やるのは、電話を切ったあとに1行書くだけ。

  • 誰から(部署/社外)
  • 何の件か(10文字でいい)
  • その場で答えられたか

3つめが大事です。その場で答えられた電話=どこかに書いておけば来なかった電話です。

記録の手間は、極限まで減らします。

  • 紙に「正」の字でも構いません(種類だけ数える)
  • Teams のチャネルに、ひとこと投稿するだけでも構いません
  • Forms を作るなら、項目は3つまで

1か月で、たいてい傾向がはっきり出ます。「同じ質問が全体の4割」というのが、よくある結果です。

数えること自体を面倒にしない

「ちゃんと記録しよう」として項目を10個にすると、3日で書かなくなります。種類が分かれば十分なので、精度を捨ててください。目的は分析ではなく、次に何をするかを決めることです。

第2段:多いものの答えを、置き場所に書く

多い順に上から10件、答えを書きます。

  • 1件1ページ(「よくある質問集」に全部入れない)
  • タイトルは、電話で言われる言葉にする

- ×「クライアント証明書導入手順」- ○「社外から社内システムに入れない」

  • 手順は5ステップ以内、画面写真は最小限

そして、次に同じ電話が来たら、その場でURLを送ります。「そこに書いてあります」と言えるだけで、2回目からの負荷が変わります。

これは ひとり情シスが最初に手放すべき仕事社内問い合わせをCopilotに任せる前に と同じ話です。AIに答えさせたいなら、この段階が先です。答えが無いところにボットを置いても、答えられません。

第3段:電話がかかってくる前に、答えを届ける

ここまでは「かかってきてから」の話でした。次は、かかってこないようにする段です。

多い質問には、たいていタイミングの傾向があります。

  • 月初に集中する(月次の締め処理について)
  • 期末に集中する(予算・経費の締切)
  • 人事異動の直後に集中する(アカウント、権限、席)
  • 新しいシステムを入れた直後に集中する

だとすれば、その直前に案内を出せばいい。

  • 月初の3日前に、月次処理の手順のリンクを流す
  • 異動の内示が出た週に、権限変更の依頼方法を案内する

先回りして出した案内は、電話を確実に減らします。そして、この配信は自動にできます(毎月同じ日に、決まった宛先へ、決まった文面を送る)。

第4段:入口を用意する(電話以外の選択肢)

電話がいちばん楽だからかけてくる、という面もあります。電話より楽な入口があれば、そちらに移ります。

  • Teams のチャネルに「困りごとはここへ」を1つ作る
  • そこに、よくある質問へのリンクをピン留めしておく
  • 急ぎでないものは、そこに書いてもらう

そのうえで、急ぎは電話でよい、と明示的に決めておく。抜け道を認めておくと、それ以外を守ってもらいやすくなります。

記録を、あとから使える形にしておく

第1段で数えるのは1か月ですが、その後も軽く続ける価値があります。

  • 対応した内容を、1行だけ残す(誰から、何の件か、どうしたか)
  • 置き場所は、あとで検索できるところ(SharePointリストやTeamsのチャネル)
  • 完璧を目指さない。書ける日だけ書けばいい

これがあると、

書くのは、困ったときと、珍しいときだけで十分です。毎回書こうとすると続きません。

まとめ

  • 電話は禁止できない。減らせるのはかかってくる理由
  • まず1か月数える。種類だけでいい。「その場で答えられたか」を必ず記録する
  • 多い順に10件、1件1ページで答えを書く。タイトルは電話で言われる言葉で
  • 質問には時期の傾向がある。その直前に案内を出すと確実に減る
  • 電話より楽な入口を1つ作る。ただし急ぎは電話でよいと明示する
  • 記録は1行だけ。困ったときと珍しいときだけ書けば十分

AI に答えさせる話は、この後の段階です。順番を逆にすると効きません。

「何が多いのか」を数えるところからでも構いません。1か月分の記録があれば、次の一手はすぐ決まります。

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