- 全社メールを流しても、読まれていない
- 掲示板に貼っても、見に来る人がいない
- 「聞いていません」と言われて、結局口頭で伝え直している
- 社内ポータルを作りたいが、何を載せればいいか分からない
ポータルを作っても、たいてい同じ結果になります。伝わらない原因は「置き場所が無いこと」ではないからです。
原因を先に分けてください。
伝わらない原因は、3つに分かれます
| 原因 | 症状 | 手当て |
|---|---|---|
| 届いていない | そもそも目に入っていない | 伝える経路を変える |
| 読まれていない | 目には入ったが、開かれない | 出し方を変える |
| 探せない | あとから必要になったときに見つからない | 置き場所を作る |
ポータルが効くのは3番目だけです。1番と2番は、ポータルを作っても解決しません。
多くの会社の「伝わらない」は、1番と2番です。ここを先に手当てしてください。
1. 届いていない への手当て
経路を、人がいる場所に合わせる
- デスクワーク中心 → メール、Teams
- 現場・工場・店舗 → 朝礼、掲示、スマホに届くもの
現場の人にメールで流しても届きません。その人が1日に何回開くものは何かを確認してください。多くの場合、それはメールではありません。
全社メールを減らす
全社メールが週に何通も来る状態だと、重要なものも一緒に読まれなくなります。
- 全社に出すものの基準を決める(全員が行動を変える必要があるものだけ)
- それ以外は、該当する部署だけに出す
「念のため全社に」をやめると、全社メールが読まれるようになります。
出せる人が多いほど、通数が増えて読まれなくなります。総務と情シスだけのように絞ると、自然に減ります。他の人が出したい場合は、その2部署を通す形にしてください。
2. 読まれていない への手当て
書き方の問題です。次の3つで、開封率が変わります。
件名に、期限と対象を入れる
悪い: 【重要】システムメンテナンスのお知らせ
良い: 【9/5(金)夜・全社】システム停止します。金曜は定時までに保存を
「重要」は効きません。全部が重要と書かれるからです。いつ・誰が・何をするかを件名に入れてください。
本文は、結論から3行
9月5日(金)20:00〜24:00、社内システムが使えなくなります。
金曜は、定時までに作業を保存して終了してください。
土日は通常どおり使えます。
(以下、詳細)
背景や理由を先に書かないでください。読む人が知りたいのは、自分が何をするかです。
該当がない人にも、そう書く
「対象外の方は対応不要です」の1行があると、読む人が安心して読み飛ばせます。無いと、全員が最後まで読む必要が出て、結果的に読まれません。
3. 探せない への手当て(ここでポータル)
あとから探すものを置く場所を作ります。ここは作る価値があります。
載せるもの
「全部載せる」にすると更新されなくなります。探されるものだけにしてください。
- 各種の申請書・ひな形(ひな形が人によって違う)
- 社内の規程(就業規則、経費、休暇)
- 問い合わせ先の一覧(何をどこに聞けばいいか)
- 過去のお知らせ
- よくある質問
3つ目が意外と効きます。「これは総務? 情シス?」が分からず、聞けずに止まっている人がいます(電話が鳴り続けて作業にならない)。
載せないもの
- 部署の中だけで使うもの(その部署のサイトに置く)
- 更新する人が決まっていないもの(必ず古くなります)
- 進行中のプロジェクトの資料
SharePointで作る場合
Microsoft 365 を使っているなら、SharePointのコミュニケーションサイトで足ります。追加費用はかかりません。
作るときの注意は3つです。
- トップページを1画面に収める。スクロールしないと見えないものは見られません
- 更新する人を、ページごとに決める(置き場所より、更新の権利を決めるほうが効きます)
- Teams から開けるようにする(Teamsのタブに追加)。別のブックマークを開かせない
3番目が重要です。「ポータルを見に行く」という行動は、習慣になりません。すでに毎日開いているもの(Teams、Outlook)から辿れる形にしてください。
ポータルの価値は「探せること」なので、実際に検索してみてください。「有給」「経費」「パスワード」で、目的のページが出てきますか。出てこないなら、ページのタイトルを探す人の言葉に直します。「就業規則第◯条」ではなく「有給休暇の取り方」です。
続かない原因
作ったポータルが半年で古くなるのは、更新のきっかけが無いからです。
- お知らせを出すときに、必ずポータルにも載せる(メールとポータルを同時に。テンプレートにしておく)
- ページごとに最終更新日を表示する(古いことが分かるだけで、直す動機になります)
- 年に1回、リンク切れと古い情報の点検
2番目は効きます。「2024年4月更新」と表示されていれば、見る人も「これは古いかも」と分かりますし、担当者も気になります。
効果の見方
- 全社メールの通数(減っていれば良い)
- 「聞いていません」と言われた回数
- ポータルの閲覧数(SharePointで見られます)
閲覧数が伸びないなら、そこに置いたものが探されていないということです。載せるものを替えてください。機能を足しても増えません。
まとめ
- 原因を届いていない/読まれていない/探せないに分ける
- ポータルが効くのは3番目だけ
- 経路は人がいる場所に合わせる。現場にメールは届かない
- 全社メールを減らす。出せる人を絞ると自然に減る
- 件名にいつ・誰が・何をするかを入れる。「重要」は効かない
- 本文は結論から3行。背景は後ろ
- 「対象外の方は対応不要」の1行を入れる
- ポータルに載せるのは探されるものだけ。問い合わせ先の一覧が効く
- 更新する人が決まっていないものは載せない
- Teams から開けるようにする。見に行く習慣は作れない
- ページのタイトルを探す人の言葉にする
- 最終更新日を表示する
- 閲覧数が伸びないなら、載せるものを替える
まず、直近1か月の全社メールを数えてみてください。何通あって、そのうち本当に全員向けだったのは何通か。そこから始まります。
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